こっちにも書いてるけど、小さい頃の自分の興味は音楽よりも「録音」というものに興味があったらしい。
それは黒くてゴツいラジオカセットで、赤ボタンとプレイを同時に押せば録音するということをどうやって知ったか、アニメの音・レコード・ラジオ・近所の兄ちゃんの声といろいろ録った。
そのうち偶然、声の後ろに音楽をかけたら妙にハマるということに気づいて、兄ちゃんの声にグレンミラーがいるハイパーミスマッチな番組?を制作?した覚えがある。
声の録音はそれでも良かったんだが、テレビの音はいまいち気に入ってなかった。母親が電話してる声が入らないようにテレビのすぐ前にラジカセを設置してRec。再生してみるとガーガーとうるさい。ラジカセの内蔵マイクを使わない録音なんて考えもしなかった。
あるとき、テレビの下の方に何か差し込む用の小さい穴があることに気づいた時ピンときた「きっとコレだ!!」その予感は当たってたハズだったが、残念だがその時は接続できなかった。(端子に合うケーブルが無かったんですな)
ずーっと後になって、父がテレビ付きのラジカセというやつを拾ってきたが、その時代にテレビの音なんてカセットに録らなくてもすでにビデオがあった。
そういえば父は結構そういう珍しいのが好きだったようで、当時でさえ枯れてたAKAIのオープンリールデッキを拾ってきたことがある。こいつがまたかなりの重量と共に手強い相手で、早送り巻き戻しが信じられないスピードで行われるのでいわれのない恐怖を感じてたが、確かにカセットより音が良いのでここぞという時に使っていた。
中学になって仲良しグループでオリジナル番組を作ろうという様な話になった時、良い音で残したいと思ったオレは迷わずそのオープンリールを使った。
一日かけてみんなの貴重な声を録音したテープは、全て終わって巻き戻している途中で - - - - バチッと切れた。男らしい散り際ではあるが、状況はかなりヘビーだった。今思えば、オープンのテープは切り貼りができるので復活できたんだろうが、、、
その話をそれとなく父親にしておいたら、しばらくしてAKAIのGX-R88という当時の最高峰のカセットデッキを買ってくれた。高かったろうに。。とにかくNewカセットデッキで無事に再収録を終えることができた。
そのころの自分らのバイブルとなってたのが、スネークマンショーやS.E.T.がレコードでやってたギャグの数々だったが、バンドがコピー曲を演るように、まずは自分たちでそのネタを完コピするのが至上命題である。レコードをよく聴くと、人の声がスピーカーの右 – 左からそれぞれ分かれて聞こえるではないか。それなら!ということで、デッキのレベルメーターのLRを使ってひと言ずつ録ってみたが、それだと同時に喋れない。
そんなある日、学校で放送委員が使う機器にL – C – R というつまみがあるのを発見。
そうか!これが必要だったんだ。ということで放送部のスタジオからそいつとマイク数本を無認可でお借りして再挑戦。STEREOの意味をちょっと知るきっかけとなった。まだそれがミキサーとパンポットという名前のものであるとは知りもしなかったですがね。
そんなわけで学校の機材とか環境には色々助けられたなぁ、と書きながら改めて思います。
2004/11/1
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