『夢の世界』

「チャーリーとチョコレート工場」という映画がこの9月に封切られる。

本を読んだ時は「チョコレート工場の秘密」ってタイトルだったはずだが、すっごい面白かった記憶が残ってる。

でもあの工場を実際の映像で観たら、どういうことになるんだろう??
シザーハンズの監督さん(Tim Burton)なんで、すごく期待してまーす。
小学生のころ。まだ三毛猫ホームズとか十津川警部を知る前に童話の世界にハマってた時期がある。

book1
長靴下のピッピ
名探偵カッレくん
大泥棒ホッツェンプロッツ
エーミールと探偵たち
ふたりのロッテ、、、

活字は得意じゃなかったはずが、自分で驚くほど毎日本ばかり読んでた。

残念なことにもうほとんどそのストーリーは覚えていないんだけど、数十年経っても面白かった印象がしっかり残っているし、多分今読んでも同じように夢中になるような気がするんだな。

で、その一時的な本の虫に陥るきっかけとなった作品が「ドリトル先生」。

book2

これはシリーズ全12篇あって、それぞれ思ってもみない冒険へ出かけていくお話なんだけど、
その誕生は第一次大戦中、作者が戦場から手紙で自分の子供に送る話として書き始めたものなんだとか。

明日死ぬかもしれない状況でこんな夢溢れるストーリーを考えられるなんて、
その想像力の凄さはとんでもないものがあります。

これは井伏鱒二氏が素晴らしい和訳をしたことでも有名なシリーズなんではおすすめです。
ただねー近年、それと同じ名前を持った先生役をエディーマーフィが演じた映画があったけど、
信じられないのはその映画が描く世界観の小ささ。。。

変なリアリティを追求するあまり夢もなんもあったもんじゃない。
これじゃ原作者にあまりに失礼だろ!と怒りたくもなります。

童謡もそうだけど、子供用に創作されたものに素晴らしい内容の作品が多いのが、
なぜか大人向けとなると全く世俗的になっちまうのは、あまりに悲しい。

Pixarが生み出す一連の作品が素晴らしいのは、そのバランスが絶妙なんだよね。

そのPixarの紹介サイトに「制作プロセス」っていうコーナーがあって、
映画が出来るまでを解説してあるんだけど、一番始めの作業は「ストーリー・アイディアの売り込み」。

世界最高のテクノロジーを駆使する制作現場でも、人間の夢だけは作り出せません。

そのPixar でストーリー部門のトップだったジョー・ランフト氏がこの8月、自動車事故で亡くなったそうです。

手がけた作品はDisneyで「美女と野獣」「ライオン・キング」
Pixarで「トイ・ストーリー」「バグズ・ライフ」と超ヒット作。

夢と現実をつなぐ方法を知る貴重な方の死は、あまりに惜しいのです。
2005/8/25

4年経って
むかし録音ばなし 〜 3

Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です