この年になると友人に子供がいるのも多いですが、そんな中で「子供にピアノを習わせたいが」という話になったりします。大抵その後には「好きな曲を自由に弾けたらいいけど、ピアノ教室ってね…」と続く。練習は楽しくなかった、友達が弾いてるのを見て羨ましかったという親の経験もあってか、子供にやらせるのに一番ウマイ方法を聞きたいらしい。
その昔、自宅がピアノ教室という環境だった私はピアノが大嫌いでした。今でこそ曲作りにも多用してますが、当時は練習曲のつまらない繰り返しを聞かされてピアノに触るどころかその音色自体に拒否反応を示していたような、そんなある日のこと。


いつものようにお気に入りのカセットのライブラリを整理していた私は、見知らぬカセットテープを見つけます。「なんやこれは？」とかけてみると大嫌いなピアノの曲。ところが、いつも聞かされてた曲のはずが生き生きとしてて、全く別の曲という気さえしました。
バイエルから入ってツェルニーへなんていう体系化されたクラシックピアノの練習方法は、テクニック習得の効果は大きい反面、大事なことを失う危険性があると思います。何のためにピアノを弾くの？ってこと。それがはっきりしさえすれば「先生選びは…」とか「電子ピアノはだめ？」なんて問題も一気に片づく。

クラシック音楽は素晴らしい。しかしその素晴らしさを自分で弾く楽しみとして分かるまでに訓練を必要とするのは、まぁ当然でございます。ピアノを始める前にそういう話をしないピアノの先生側にも問題はあるとは思いますが、先生もクラシックの世界でずっとやってきた人だろうから難しいんでしょうね。
◇ ピアノを弾くことが好きですか？

楽器を演奏するのは本来すごく楽しいこと。練習も大切ですが良い演奏を聴くこともとても重要なこと。


◇ もしもピアノが嫌いになったら？

楽器はピアノだけじゃありません。いろんな楽器に触っているうちに、いつか本当にピアノをやりたいと思うときが来るかも。


◇ フリーに弾くって？

自由に弾くったってそれなりに基本があるものです。もしもクラシック曲からベースとコードとリズムの概念を掴みとれれば、応用で弾けるようになるかもしれません。やっぱり普通はジャズピアノ教室とかに通うかな。


◇ うまくなるには？

それはもう、ひたすら弾きまくることですな。


ピアノ教室なんて堅苦しく考えずに楽しく！なんてこと言ってる私自身はそういう事情でピアノを習ったことがありません。
だからクラシックピアノは弾けませんし楽譜も嫌いなのですが、それでも音楽はすごく楽しい。
大切なのはLOVE MUSIC!
2002/6/13